家電をネットで調べているとコンフィー(Comfee’)ってたまに見かけるけどどんな会社?
低価格なので購入検討してるけど、聞いたこと無いメーカーなので大丈夫かな?
イタリアのメーカーって聞いたけどホント?
中国製だから購入するのはやめとこうかな・・・
僕自身、1年以上Comfee’の食洗機を使用していることもあり、自分が安心して使用するためにも周辺情報を色々調べたので、今回、Comfee’について解説したいと思います。
目次
コンフィー(Comfee’)は中国の家電Mideaグループのブランド名だった!
Comfee’をご存知無い方が大半だと思いますので、Comfee’の基本情報からお話します。
まず、Comfee’は会社名ではなく、「ブランド名」です。
え?Comfee’って会社名じゃないの?って思いますよね。
ほんとややこしいのですが、会社名ではなく「ブランド名」なんですね。
実は、世の中には会社名よりも「ブランド名」を押し出している商品がいっぱいあります。
例えば、
- うまい棒・・・株式会社やおきん
- レクサス・・・トヨタ自動車株式会社
そして、Comfee’の販売している会社はどこかというと、Mideaグループ(美的集団)という中国の会社。聞いたこともない名前の会社が出てきました。
なので、上記の表記に合わせると
- うまい棒・・・株式会社やおきん
- レクサス・・・トヨタ自動車株式会社
- Comfee’・・・Mideaグループ(美的集団)
という感じになります。これで少し分かりやすくなりましたね。
Mideaグループはあらゆる家電で世界No.1シェアの超巨大企業だった!
さて、次にMideaグループ(美的集団)について説明をします。
普通に生活していて、普通の家電を量販店で購入している方はMideaグループは名前を聞いたことも見たことも無いと思います。美的集団って名前も怪しすぎません?笑
日本ではマイナーなMidea グループですが、実は世界では超有名企業なんです。
Mideaグループは世界の家電企業で様々なジャンルでシェアTOP5に入る超巨大企業です。
どのくらい巨大企業かというと、下記の2020年の主要家電の世界シェアのグラフを見てもらった方が早いかと思います。
下記のグラフは日経TECHの記事を参考にして作成しました(URL)。
他にも2021年で世界シェアNo.1になった家電を紹介すると、
こんな感じです。
日本代表PanasonicとMideaグループとの比較
さて、日本の実力を見てみます。
ご紹介したグラフの電子レンジとエアコンTPO5に日本企業のPanasonicがランクインしていますが、その他の企業は圏外です。
ちなみに、MideaグループとPanasonicの時価総額を比較すると下記のとおりです。
【時価総額】(2023年1月8日現在)
- Panasonic 2.7兆円
- Mideaグループ 3778億CNY(≒7.4兆円)
はい、見ていただいたとおり、「Mideaグループは怪しい中国の企業」という見方は日本人だけということなんですよね。
コンフィー(Comfee’)はイタリアのメーカーではないの?
さて、Comfee’に話を戻します。
Comfee’をネットで調べるとイタリアで人気ブランドとかいう紹介をされていることがあり、イタリア発のメーカーなのか?と勘違いされる方もいらっしゃいます。このような間違った情報が出るのも理由があって、実際にイタリアではComfee’は少なくとも8年以上前から家電として長くたくさん販売されているからなんです。
イタリアのComfee’のHPです。
もちろん、販売元を見るとMideaグループとはっきり記載されているのでComfee’はイタリア発のメーカーではなく、Mideaグループというメーカーであることが分かります。
実は、Mideaグループが販売している多くの家電は自国の中国以外では、Mideaブランドを使用せずに別のブランドで販売展開しています。そのため、Mideaという名前が浸透せずにイタリアで販売しているComfee’というブランド名だけが有名になりました。その後、日本にComfee’が同じように入って来た際に、イタリアで使用されている家電(=イタリアのメーカー)と勘違いされたということになります。
少なくとも2013年からイタリアではMideaグループの製品が販売されています(参考URL)。
まとめると、
- Comfee’は日本で販売される前にイタリアで販売されていた。
- ただ、イタリアのメーカーではなく、Mideaグループが展開しているブランドの1つ。
ということになります。
コンフィーは東芝ブランド家電の弟分のような立ち位置
Comfee’ブランドで販売を行っているMideaグループは、2016年、東芝の子会社で、東芝ブランド製品の開発・製造・販売を行う白物家電の東芝ライフスタイル株式会社を買収しました。これは有名な話ですね。
東芝ライフスタイルが赤字続きで改革が必要だったところに、アジア戦略として東芝ブランドを利用したいMideaグループが話を持ちかけたとのこと。
面白いのがMideaグループのアジア戦略のお話です。
Mideaグループではアジア圏で三つのブランドを展開しており、
東芝がハイエンド、Mideaがミドルレンジ、Comfee’がローエンドおよびオンライン販売で住み分けているとのこと(参考URL)。
東芝が長男、Mideaが次男、Comfee’は三男、Mideaグループ3兄弟です。
こんな感じです。
残念ながら同じアジア圏でも日本では、ミドルレンジのMideaブランド製品はまだほとんど流通していません。ただ東芝とComfee’の家電は実は同じグループだったということで少し親近感が湧いて来ますね。
Comfee’が低価格帯で販売しているのはブランド戦略もあったわけですね。東芝はハイブランドを維持することで棲み分けしています。
ちなみに据置型の食洗機について
僕がこよなく愛してやまない5人用の据置型食洗機ですが、Panasonic、シロカ、Comfee’の3ブランドが販売されています。僕はもちろんComfee’。この中でシェアはPanasonicが圧倒的なNo.1ですが、最近、Comfee’の5人用の据置型食洗機が販売され、注目を浴びています。
注目されている理由は1つ。
これだけ聞くと,
- 安いだけで製品は良くないんじゃないの?
- すぐに壊れるんじゃないの?
って気になると思います。
はい、そんな気になる人はぜひ、こちらの記事をご覧いただけると嬉しいです。
ちなみに僕はComfee’の食洗機を使用して1年以上立ちますが、特に困ったことはありません。
まとめ
近年、家電はネットで買う時代になってきました。見たこともないメーカーがズラリ。中国製だから不安、日本製だから安心、と今まで選んでいたかもしれませんが、今回のお話で、そのブランドの成り立ちや背景をよく理解して自分で考えて選ぶことが重要だと気づいていただけると嬉しいです。
聞いたことがないブランドも世界では超有名だったり、日本製だと思っていたものが実は親会社は中国のメーカーだったりします。
その代表的なブランドComfee’を解説させていただきました。
記事を読んでいただいた方はComfee’について少し親しみを持っていただくことができたんじゃないでしょうか。
今までの固定観念の鎖を少し緩めてみると選択肢の幅が広がってきます。
どんなことでもそうですが、過去に縛られず、自由な発想で取捨選択をしていきたいですね!
今までは範疇になかった方も一度、Comfee’の家電も検討されてはいかがでしょうか?
僕は個人的に5人用の食洗機を一番オススメしております!